任されたエリアを再建し スタッフに還元したい
挫折から学び 次なる挑戦へ
浦野 嵩大
南大阪エリア 主任/医療的ケア児コーディネーター

民間病院のHCUで5年、三次救急病院に転職し救命救急センター、手術室と、急性期医療の最前線で9年間キャリアを積んできた浦野さん。しかし、5回目のコロナワクチンの副作用で長時間の手術ができなくなり、転職を決意。救命救急センターでの経験を活かせる場所として選んだのは訪問看護でした。
これが浦野さんとNewGate訪問看護ステーション(以下、NewGate)の出会いです。当時浦野さんは別の訪問看護ステーションから内定を得ていました。なぜ浦野さんはその内定を辞退し、立ち上げ前のNewGateにパートとして入職すること決めたのか。なぜ、エリアマネージャーから主任に降格したのか。新たな挑戦の真っ只中にいる浦野さんに、過去と今、これからをうかがいました。
急性期から訪問看護へ NewGateとの出会い
僕が急性期医療にこだわった理由は単純に「かっこいいから」でした(笑)。働いてみたら、さらに深く急性期医療のめり込みました。患者さんのケアの質をあげたくて、2年目の時に急変時の対応に必要な2つの資格(BLSとACLS)を取得して、院内外で勉強会をしていく中で、4年目には、委員会の委員長になって看護師180人の研修を全て任せてもらえるまでになりました。次第にもっと高度な救急に携わりたいと思うようになり、総合病院の救命救急センターに転職したんです。そこで2年経験を積んだあと、師長さんに手術室に行ってみないかと転属の話をいただきました。当時、子どもの野球が週末にあって、手術室なら土日は待機になって家族との時間が取れると思って異動を承諾したんです。でも、それが最大の失敗でした。
前職のHCUも救命救急センターも、ものすごく雰囲気が良かったんです。でも、手術室は何もかもがギスギスしていて、挨拶しても無視されるし、職場の人間関係がかなりストレスでした。そのタイミングで5回目のコロナワクチンの副作用が出てしまったんです。頭痛がひどくて、長時間の手術ができなくなり、救命救急センターに戻して欲しいとお願いしたんですが、それはできないと言われて、転職を決めました。
ハイキャリアなのにパート採用? それでもNewGateに決めたワケ
9年間のキャリアの中で経験や知識には自信がありました。これまでのキャリアを活かす場として、色々な疾患の患者さんがいる訪問看護がいいのではと興味を持ちました。もうひとつは病院勤務よりも訪問看護の方が、ワークライフバランスが取れやすいと思ったからです。転職サイトに登録して、すぐに1社から内定をもらいました。他の会社ももう少し検討したいなと思っていた時に妻が「大ちゃんが訪問看護始めるらしい」というSNS発信の情報を聞いたんです。
社長のSNSはよく“おすすめ”にあがってきていたので、僕も知っていました。すぐに募集要項や会社説明の動画を見て、すぐにDMを送りました。家から近かったということもありますが、一番は「なんか面白そう!」というワクワク感が大きかったです。
ただ、その時点ですでに募集枠は埋まっていて、パート採用しかなかったんです。いつ正社員になれるかも不透明な状態で、迷惑をかけるかもしれないと妻に相談したら心よく応援してくれて。そんな妻の後押しもあり、NewGateに入職しました。
また、これも不思議なご縁ですが、内定が決まった2022年11月から退職する2023年3月末までの5ヶ月に配属になったのが小児科だったんです。この5ヶ月の経験は後にものすごく役にたったのは言うまでもありません。
スピード出世→相次ぐ離職→降格→再起へ
2023年4月の事業所オープンの翌月には正社員になることができました。また、当時はA、B二つのグループに分けて支援をしていたのですが、そのAチームのリーダーという職位を任せてもらいました。人数が増え、2023年の夏に美原支店の主任になり、2024年1月に中部エリアのエリアマネージャーに昇格しました。どのエリアも最初は赤字スタートです。それをいかに早く黒字にするか、成長をひっぱれるかがエリアマネージャーの仕事になるわけです。徐々に赤字幅は減ってはいましたが、大きな改善が見られないまま2024年を終え、2025年 年明け早々に社長から「このままじゃ中部エリアがやばい」と言われました。これはエリアマネージャーからの降格の危機を示唆したものでした。
僕自身、数字と向き合っているつもりでした。でも、結果が残せていないということは、向き合っていないのと同じことだと ようやく自分の甘さに気づいたんです。それからは支援の調整やシフトの組み方など、改善できるところは全てやりました。あの時は寝食も忘れて仕事に没頭しましたね。その結果、1月は黒字に転じ、2月3月も良い感じで数字が伸びていきました。
でも試練は続きました。中部エリアの主任が退職を申し出たんです。前向きな退職だったので、もちろん応援しましたが、今後は南部エリアのエリアマネージャーも管理者ではなくスペシャリストとしてキャリアを築きたいというキャリアチェンジの申し出が!こうして組織体制の変更を余儀なくされたんです。
2025年4月に3エリア体制から南大阪と北大阪の2エリア体制に変更することになり、私は南大阪エリアの主任になりました。つまりエリアマネージャーから降格することになったんです。
中部エリアのエリアマネージャーとしての一番の反省が、スタッフさんにちゃんと還元できる役職者じゃなかったことでした。北部エリアが爆発的に伸びた時、ボーナスの額が北部の半分くらいだったんです。がんばってくれた中部のスタッフさんには本当に申し訳なくて。なので、スタッフさんにちゃんとボーナスを残してあげられるように、北には絶対に負けない!という強い気持ちで南大阪の再建をエリアマネージャーの花田さんと2人で誓いました。
NewGateの良いところは、制度ではなく、個人が選択できること
NewGateの良いところは自分の理想の働き方を自分で選べるところだと思います。制度の話をすると“出世”とか“キャリアアップ”に注目しがちですが、決してそうではないと僕は思っています。役職思考の人もいれば、現場思考の人もいる。プライベートを優先したい人もいる。どちらを選んでもいいんです。
実際、役職思考だったけど現場思考に戻った人もいますし、逆のパターンもいます。また、今は現場思考だけど、子どもがもう少し大きくなったら役職を目指したいという人もいるかもしれません。どちらが良い悪いではなく、どちらもメリットもデメリットもあるし、それを判断する人の立場や価値観も様々です。“自分らしい道が必ずある”のがNewGateの醍醐味だと思います。個人の自己実現を全力で応援してくれる会社なので。これがやりたいっていう前向きな考え方の人はNewGateに合うと思います。
少し南大阪エリアの話をすると、利用者さんの層がとても幅広いんです。難病の方もいらっしゃれば、小児の方もいらっしゃる。他のエリアに比べると、本当にいろんな分野のいろんな経験ができる部署だと思います。看護師として経験を積みたい、利用者さんと向き合いたいと言う人には、とても良い職場だと思います。利用者との人間関係や、スタッフ同士の人間味が南エリアの良さ。エリアマネージャーの花田さんは小児科の経験が豊富だし、急性期医療に関しては僕を頼ってください。利用者さんに寄り添った“南らしい”看護を一緒に取り組める仲間を待っています!!